──蛍光灯が切れた先で起きた小さなシンクロ
偶然って、本当に偶然なんでしょうか。
もちろん、世の中の出来事の多くは偶然です。
たまたま会った。
たまたま見つけた。
たまたまその場所にいた。
そう言ってしまえば、それまでです。
でも時々、
「なんだか出来すぎているな」
と思うような出来事があります。
私はそういう出来事を、勝手にシンクロニシティだと思っています。
別に人生が劇的に変わるわけではありません。
でも、そんな小さな偶然が起きると、
「人生って面白いな」と思えるんです。
先日も、そんなことがありました。
きっかけは、職場の蛍光灯でした。
ある日、職場の蛍光灯が2本切れました。
交換しなければいけないので、近くの電気店へ買いに行くことにしました。
特別な話ではありません。
どこの職場でもあるような、ごく普通の出来事です。
ところが、お店に着いてみると、欲しかった蛍光灯の在庫が1本しかありませんでした。
こちらとしては2本必要です。
店員さんに聞くと、
「1本はありますが、もう1本は取り寄せになりますね」
とのこと。
仕方ありません。
取り寄せをお願いして、その日は帰ろうと思いました。
ところがです。
店を出ようとしたその時、店員さんが何かを思い出したように言いました。
「そういえば、同じ市内の支店になら在庫があるかもしれません」
そして電話をかけて確認してくれたんです。
すると、
「ありました」との返事。
それなら話は早い。
取り寄せを待つより、その支店へ買いに行った方がいい。
私はそのまま車を走らせ、支店へ向かいました。
ここまでは、
蛍光灯が切れた。
在庫がなかった。
別の店へ行った。
ただそれだけの話です。
ところが、その支店で思いがけないことが起きました。
対応してくれたスタッフさんの顔を見た瞬間、
「あれ?」と思ったんです。
どこかで会ったことがある。
少し考えて思い出しました。
その方は以前、私の占いを何度か受けに来てくださったお客さんだったんです。
もちろん約束していたわけではありません。
連絡を取り合っていたわけでもありません。
会う予定なんてまったくなかった。
ただ蛍光灯が切れただけ。
それだけの出来事の先に、その人がいた。
不思議ですよね。
もし最初のお店に在庫が2本あったら。
私は支店へ行きませんでした。
もし店員さんが支店の存在を思い出さなかったら。
私は支店へ行きませんでした。
もし後日にしようと思っていたら。
私はその人と会いませんでした。
どれか一つでも違っていたら、その偶然は起きなかったんです。
シンクロニシティというと、
何か特別な奇跡や、運命的な出来事を想像する人もいるかもしれません。
でも私が感じるシンクロは、もっと地味です。
派手な奇跡じゃない。
宝くじが当たるわけでもない。
人生が一瞬で変わるわけでもない。
でも、「あれ?」と思うような偶然。
振り返ると、点と点がつながっているような出来事。
私はそういうものを大事にしたいと思っています。
なぜなら、そういう偶然に気づくと、
人生が少し豊かになるからです。
世の中には、意味のない偶然なんていくらでもあります。
もちろん今回の出来事も、
ただの偶然だったのかもしれません。
でも、
意味があるかないかは、
実はそれほど重要じゃないのかもしれません。
大切なのは、「面白いな」と思えること。
人生を少しだけ楽しく眺められること。
そういう視点なんじゃないかと思うんです。
私は占いをしていますが、
運というのは、未来を当てることよりも、
こういう小さなサインや流れに気づく力のことだと思っています。
蛍光灯が切れた。
在庫がなかった。
支店に行った。
そこで知っている人に会った。
一つひとつは小さな出来事です。
でも、それがつながった瞬間に、
ただの一日が、少し特別な一日になる。
人生って、案外そういうものでできているのかもしれません。
だから私は、こういう偶然を大事にしたい。
意味があるかどうかはわからない。
でも、意味があるかもしれないと思うだけで、
人生は少し面白くなる。
そんな気がしています。
人生を変えるのは、大きな出来事ではなく、
案外こんな小さな偶然なのかもしれません。
